seed③ 「シティゴリラ・カレー」さん

seed③ 「シティゴリラ・カレー」さん

一皿のカレーに、食べる人への思いを込めて

菊池みらいベースで楽しみにしている人も多い、シティゴリラカレー。

スパイスの香りが立つカレー に、和のおばんざいが自然と寄り添います。この一皿は、どんな思いから生まれたのでしょうか。

お店を始めて11年目を迎えた蔵原さんにお話を伺いました。

「食べながら元気になる」カレーとの出会い

「もともと、自分にとっての “完全飯” を探していたんです。これを食べていればいい、 と思えるような食事を」 食について学ぶなかで出会ったのが、スパイスカレーでした。

なかでも豆のカレーを食べたとき の衝撃は、今も覚えているそうです。 「食べながら元気になっていく感じがして こんなにいいものを自分だけで楽しむのはもったいない、 と思ったんです」 その体験が、カレーを人に届けたいと思う原点になりました。

カレーとおばんざいが並ぶ理由

店を続けるうちに、「売れるカレーとは何だろう」と考えた時期もありました。それでも料理を作り 続けるなかで、最初に心を動かされた理由へと立ち返ったといいます。 「食べた後に、体が重くならないものを届けたいんです」 そこで大切にしているのが、カレーと副菜のバランス。

肉を使ったしっかりしたカレーには、 さっぱりした副菜を添える。味の濃さだけでなく、食感や食べた後の心地よさまで考えて、 一皿を組み立てます。

食を学ぶうちに、好きなご飯と味噌汁、そしておかずや漬物のある和食にも改めてひかれたそうです。 小松菜やきのこなどを使ったおばんざいが、スパイスカレーと意外なほどよく合うのも、 シティゴリラカレーの楽しさです。

献立の決め方は、その時々。「じっくり考える日もあれば、野菜を買って、切りながら考える日も あります」。同じものを作り続けるより、新しい組み合わせを試してみたい。 その好奇心が、週ごとに変わるメニューにつながっているそうです。

音楽などを通して、カレーという料理にハマる

音楽イベントで、飾り付けや食べ物も加えようと、サンドイッチ、たこ焼き、 ケバブなど、さまざまな料理を作ったそうです。 その後、先輩のひと言をきっかけにスパイスカレーにも挑戦。

食への関心は音楽を通しての経験が、 今の活動へとつながっていきました。

「音楽も料理も、正解がひとつじゃない。どちらも終わりのないところが好きなんです」

蔵原さんは、政治家や作家、詩人、映画監督(蔵原惟繕監督「南極物語など)を輩出した阿蘇の名門旧家・蔵原家にルーツを持ちます。 以前は自分のルーツにあまり関心がなかったそうですが、今では家族の歴史にも目をむけるようになったそうです。

ちなみに「シティゴリラ」は、もともとのDJ名。親しみのあるあだ名と地元にちなむ言葉から生まれ、 カレーを始めたとき、そのまま「シティゴリラカレー」になりました。

動き続けて11年

この11年間、マルシェやイベント、間借り営業など、さまざまな場所でカレーを届けてきました。 菊池みらいベースでの間借り営業も今年8月で1周年を迎えました。毎回の移動は大変そうに見えますが、「いろんな場所に行くのが好きなんです」と笑います。 通ううちに必要な道具もわかり、荷物を少しずつ整えてきたそうです。

夢中で料理を作り、次の試作、次の試作と時間を費やしてきました。

これから行ってみたい場所はスリランカ。カレー教室も続けたいし、 最近試作したエンパナーダのように、ほかの国々の料理にも興味があるそうです。

いつか自分の家族みんながそれぞれの料理を作り、料理教室もできる場所を持つ構想も。 「そのときは新しい屋号になると思います。」と笑みを浮かべる蔵原さん。

そして「シティゴリラカレーとしての出店も長く続けたい」と話してくれました。 「小さくても、ずっと続いているお店って安心しますよね」 食べる人の体を思いながら、自由に、楽しく、作り続ける。

次はどんなカレーに出会えるのか。ひらめきの一皿にワクワクしますね!

●毎週 木曜日営業  (岡田)

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